今回は縄文土器と作品についてお話ししますね。
縄文土器というのはその漢字から分かるように
縄の文様から名づけられています。
縄文時代には縄があり、その縄を粘土の上に転がしたり、
押し付けたりして模様をつけていて、それが特徴的だったことから
そう呼ばれるようになりました。
ただ、模様は縄模様だけでなく、
細長く丸めた粘土で美しく装飾したり、棒で溝をつけたり、
蛇や猪などの動物を模ったり、人間のような絵が描かれてあったりと多様です。

新潟県で出土した国宝の火焔型深鉢形土器のような
装飾性の強いものは縄文時代中期に多いのですが、
そのグロテスクな模様がかつては嫌厭されていたこともありました。
しかし岡本太郎が
「これぞ日本のオリジナル」
と造形美を称え、哲学的な解釈までしたことで縄文土器は評価されるようになりました。

私も博物館で360度グルグル回りながら観察しましたが、
本当にオリジナリティが高い模様で、どうやったらこんな模様を考え付くのだろうと思いました( ゚Д゚)
しかも360度、変な継ぎ目もなく、どこから作ったのか分からないくらい
きれいに一周して模様が連続しています。
それに写真では分からない裏面だったり、
横から見てもまたちがった模様が見えて、
ものすごく3次元的な装飾なんですよね。

なので3次元の模様を2次元のアルファベットデザインにするときは、
そのまま2次元的にしたり、ちょっと3次元に見えるようにしたり、
曲面を平面にしたりしています。
元にしているローマンキャピタル体は、
模様を入れるために線を太くしていますが
すべての文字で同じ線幅にしないと統一性が出ないので
形作りの下書きをきちんとすることから始めました。
模様を入れてから変更するのは大変ですからね。

そして模様は縄文土器の把手などの
特徴的な部分を使いたかったので
少し基本の形から外して
飛び出たデザインにしている文字もあります。
模様が上手く収まらなかったり、
カッコ悪くなったりして煮詰まるときもありましたが、
縄文人はどんな思いで作っていたんだろう
と創造しながら、縄文人になったつもりで
デザインするのはとても楽しくロマンのある作業でした。

そんな過程を経て出来上がった文字「JOMON」を使って、
まず何を作ろうかと思ったときに、
私たち日本人の中に縄文スピリットが
流れているのなら名前を書くのがいいのではと思い、
JOMONをイニシャルにした作品を作りました。
お名前をJOMONで書くことで
より縄文スピリットを感じるようになると思っています。


ひとつ前の記事のトップの作品はこちらですが、色なしバージョンもシンプルで気に入っています。

「JOMON」作品はこれからも作っていこうと思っています。
ブラッシュアップしていくかもしれませんし、小文字も作ってみたいなぁと思ったりしています。
もしこのJOMONで作品が欲しい方はご連絡くださいね(*^-^*)

JOMONに関する記事は今回が最終回です。
最後までお読みくださりありがとうございました。









こんにちは。
前回は縄文スピリットについてお伝えしましたが
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