カリグラフィーをやっていると字の形をなかなか正確に捉えられない。ということはありませんか?
ペンの角度や線の細い太いなどに気を取られるからなのでしょうか。
確かにそれもありますが、字形を捉えられない原因の一つにはちょっとショッキングかもしれませんが「自分の中で字の構造が分かっていない」ということがあります。
こんな単純な形のアルファベットに構造なんてあるの?と思われるかもしれませんが実はあるんです。文字にも骨格があり、お肉がついているんですね~
今回の記事を読むと、文字の骨格(スケルトン)を理解でき、文字の形に迷いがなくなり美しく書けるようになります。それではどうぞ!
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文字にも骨格(スケルトン)がある!
文字にも骨格があるというところまで先ほどはお話ししましたが、ブロードペン(幅の広いペン)で書いている文字というのはお肉がついている文字です。カリグラフィーを始めるといきなりお肉のついた文字から入っているということです。
絵に置き換えて考えてみましょう。
人物の絵を描くとき、服の中の肉体を、肉体の中の骨格を意識しないとうまく描けないということは絵を描かない人も多少は知っていることと思います。
本格的に絵を勉強されている方、画家やアニメーターなども必ず筋肉や骨格を勉強しますよね。
文字も同じでスケルトンを知らずにいきなりお肉のついた文字は書きにくいということです。
スケルトンを頭に入れてしまえば字形に迷いがなくなり、個性的な自分の文字を作るという応用もできるようになります。字を書くときにスケルトンを意識するとあなたの文字レベルが一段上がるということです!
そこでアルファベットのヒエラルキーのトップであるローマンキャピタル体と、初心者でも形を捉えやすく、論理的な構造のファウンデーショナル体でスケルトンをマスターしましょう。
アルファベットのスケルトンはモノラインで書きます。一本の細い線ですね。
スケルトンは基本的には正方形の中に収まるような形になっています。
基本となる正方形の中にぴったりおさまる正円を入れ、左右の1/8のところに縦線を引きます。
そして似た形の文字でグループ分けをして考えると理解しやすいです。
ガイドシートをダウンロードできますので練習に使ってみてください。
ローマンキャピタル体のガイドシート
画像をクリックすると開きます
PDFファイルです
ファウンデーショナル体のガイドシート
画像をクリックすると開きます
PDFファイルです
ローマンキャピタル体のスケルトン
シンプルな構造です。それゆえに少しのずれが字形を崩します。
美しいものはシンプルで無駄がないんですね。これが2000年以上前のものとは驚きです。
円形のグループ OQCGD
正円を使う文字のグループです。
Oを基準にして比べてください。Dは半円ではないことに注意です。
3/4のグループ HNUTAVXYZ
横幅が3/4の文字のグループです。
微妙な位置が文字の美しさを左右します!
1/2のグループ BPREFLSKIJ
横幅が1/2の文字のグループです。正方形を縦に二つ並べます。
こちらも微妙な位置をしっかり捉えてください。
幅広のグループ MW
正方形を少しはみ出す幅の広い文字のグループです。
MはWの逆さまではないことに注意です。
ファウンデーショナル体のスケルトン
基本の形は「O」です。他の文字はほぼ「O」の形と重なるようにできているので、どの部分が「O」と共通なのかよく見てください。
oのグループ ocesbpqdg
基本のoが入った文字のグループです。
nのグループ nmhra
上にアーチがある文字のグループです。
Oと似ていないように見えますが実はOが隠れています。
uのグループ ult
下にアーチがある文字のグループです。
こちらもOが隠れていますね。
斜線のグループ kvwxyz
斜線のある文字のグループです。
斜め具合が最初は難しく感じますが練習するうちに感覚ができてきます。
その他のグループ fij
その他のグループです。
まとめ
いかがでしたか?
スケルトンを理解すると、文字の構造に規則性があることが分かりましたね。
その規則性に則って字を書いていけば迷いがなくなり、きれいな形が取れるようになります。
ガイドシートもダウンロードできるので是非練習してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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