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【まずどの書体から始めればいいの?】カリグラフィーで最初に覚える文字はこれ

5つの書体

カリグラフィーにはいろいろな書体があるので、最初にどの書体から始めればいいのか迷いますよね。
私の場合はカリグラフィーを始めた頃あまり書体を知らなかったので、当時買った本に書いてあった通りイタリック体から始めました。しかし今までカリグラフィーをやってきてイタリック体は意外に「難しいぞ!」と思うのです。では最初にどの書体から始めればいいのかというと…

まず始めに覚える書体

それは、ファウンデーショナル体です!
これ↓

ブロードペンによるファウンデーショナル体

ちょっと拍子抜けしちゃった方いらっしゃるかもしれませんね。
カリグラフィーやりたい!って思うのって今流行りのモダンカリグラフィーとか、傾斜のついた流れるようなイタリック体に憧れて…といった感じではないでしょうか。
実際私もそうでしたし、通信教育で最初に習ったのはイタリック体で、ファウンデーショナル体は言葉を知ったのすら暫くたってからでした。
通信教育もカリグラフィーをやりたい人の気持ちを酌んでイタリック体から始めるのかな~と今になって思ったりしますが、私がファウンデーショナル体をおすすめする理由は

・論理的な構造で理解しやすい
・傾斜がないので傾斜角度を気にしなくてよい
・高さが低いので初心者でもペンを動かしやすい
・小文字の基本である

ということが挙げられます。ではイタリック体を交えながら一つずつ説明していきます。

論理的な構造で理解しやすい

エドワード・ジョンストン(
ウィキペディアより)

ファウンデーショナル体はエドワード・ジョンストンという人が19世紀の終わりに創り出した文字です。
それまで廃れていた手書き文字をカリグラフィーとして復興させた際、10世紀ごろに書かれていたカロリンジャンを基に初心者にも分かりやすいように創り出されたので、論理的で書きやすい文字となっています。

すごい人が「初心者のため」に創ったのですからもうこれ一択としかいいようがないですね。

ファウンデーショナル体は小文字の「o」が基本の形となっていて、他の文字は「o」のどのカーブと共通になっているかを捉えて文字を書いていきます。スケルトンを理解してから書くとさらに理解が深まります。

スケルトンについてはこちらの記事を参考にしてください。

「基本となる文字とその共通部分を理解する」という考え方は他の書体においても有効なので、習得のスピードも上がります!

傾斜がないので傾斜角度を気にしなくてよい

イタリック体は5度くらいの傾斜がついているのですが、字形を捉えるので精一杯の初心者にとってはさらに角度まで気にしないといけないのは少々荷が重いと思います。
ファウンデーショナル体は縦のストロークが垂直なので分かりやすいです。(とはいっても垂直に書くのも簡単ではないですが)

高さが低いので初心者でもペンを動かしやすい

文字の高さ(X-ハイト)は使用するペンの幅で決めますが、ファウンデーショナル体とイタリック体では下記のように違いがあり、高さの低いファウンデーショナル体の方がペンを動かしやすいです。

左:ファウンデーショナル体 右:イタリック体

ファウンデーショナル体の場合Xーハイトがペン幅4つ分、イタリック体の場合は5つ分です。
背の高い文字でもファウンデーショナル体は最大7つ分なのに対し、イタリック体の場合は10個分、fに至っては15個分にもなり、この範囲でペンを動かそうとした場合初心者にはかなり難易度が高いと思います。私も最初はグネグネでした(汗)

小文字の基本である

ファウンデーショナル体はパソコンのフォントの小文字に見られるので、この書体を書けるって実はすごいことだと思うんです!ローマンキャピタル体を習得すればフォントの再現のように書けてしまいます。

ちなみに大文字のローマンキャピタルに対して、小文字はローマンスモールレターと言います。

最低限知っておきたい書体

ファウンデーショナル体を覚えたらまた次に何を覚えるかという問題が発生しますね。私は以下の書体を順にやっていくのが良いと思います。

イタリック体

早く書きたいですよね。ペンの扱いに慣れたら傾斜をつけるイタリック体に挑戦しましょう!
文字の構造の捉え方はファウンデーショナル体のときに覚えたもので応用できます。

ゴシック体

気分を変えることも練習には必要ですね。
幅の広いペンでこそ書ける文字ゴシック体!
学校のノートにマーカーで書いたら一躍人気者⁈

ローマンキャピタル体

大文字の基本。ペンで書くのはコツが要りますが筆で書くのも相当な訓練が必要。アルファベットの最高峰ローマンキャピタル体。

カッパープレート体

エレガントな文字と言ったらカッパープレート体。
そのエレガントさとは裏腹に、書けるようになるまで手や肩などあちこちが痛くなる手ごわい書体。
実用的な文字です。

まとめ

いかがでしたか?
カリグラフィーを始める方はまずファウンデーショナル体から。
そのあと、イタリック体、ゴシック体、ローマンキャピタル体、カッパープレート体と覚えていくと習得しやすいということでした。

人によっては得意な文字が違うと思うので、この通りでなくても大丈夫ですが迷われた方は参考にしてみてくださいね。何より楽しんで書くことが一番の上達方法です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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