
カリグラフィーでおすすめの本、今回は洋書編です。
カリグラフィーを学ぶ上で本場で書かれた本を持たないわけにはいきませんね。
でも手に取って内容を確認することが難しい洋書、ネットで見てもすべてを確認できないと迷ってしまったり、買ってから後悔することも少なくありません。
なので、買って後悔のない本を選んでみましたのでぜひ参考にしてみてくださいね。
和書編はこちらをご覧ください。
カリグラフィーの基本からしっかり書かれている本
Calligraphy in 24 Hours
フィンランドのVeiko Kespersaks 氏による著書。
これ一冊あればかなりの範囲を習得できる本だと思います。
基本的な道具の説明、ペンの扱い、レイアウトの方法、イルミネーション、エンボス、アコーディオンブック、ウェディングの招待状、家系図など多岐に渡り、読み応えある内容です。
もちろん文字の書き方も詳しく丁寧です。
掲載書体
・ローマンキャピタル
・アンシャル
・ファウンデーショナル
・ゴシック・カーシブ
・イタリック
・フラーリッシト・イタリック
・チャンセリー・カーシブ
・カッパープレート
・フラーリッシト・カッパープレート
・スペンサリアン
・フラーリッシト・スペンサリアン
Calligraphy : A Complete Guide
フランスのJulien Chazal氏による著書。
こちらは原書です。下の日本語版が2024年に発売されてます。↓表紙は違いますが同じです。
道具についての説明は多くありませんが、書体の解説は詳しいです。
フランスっぽいカリグラフィーが好きな方にはおすすめです。コーラペンや烏口の使い方、彫刻の仕方などの解説があるのが他にはないところ。
掲載書体
・ローマンキャピタル
・ファイン・ローマンキャピタル
・ローマンカーシブ
・ルスティカ
・クワドゥラータ
・アンシャル
・ローワーケース・インシュラー
・アイリッシュ・セミアンシャル
・アーティフィシャル・アンシャル
・メロヴィンジャン
・ロンバルティック
・カロリンジャン
・プリミティブ・ゴシック
・ゴシック・テキストゥーラ
・ゴシック・カーシブ
・バタルドゥ・ゴシック
・ゴシック・ロトンダ
・フラクチャー
・ゴシック・イニシャル
・コンテンポラリー・ゴシック
・ヒューマニスト
・チャンセリー
・ファインチャンセリー
・フレミッシュ
・ロンド
・イングリッシュ
・コンテンポラリ・スクリプトの項目でいろいろな書き方を紹介
The Art of Calligraphy
英国のDavid Harris氏による著書。
書体の系譜とすべての書体の歴史と書き方が詳しく書かれている書体の辞書のような本です。
日本語版で「もっと知りたいカリグラフィー 絵と写真で見る歴史と技法」というのもあったのですが、絶版となってしまいかなりのお値段で中古が出ています。
文字の書き方だけでも見る価値はあるので、英語が苦手でも手元にあるといいと思います。
掲載書体
・ラスティック・キャピタル
・スクウェア・キャピタル
・アンシャル
・アーティフィシャル・アンシャル
・インシュラー・マジャスキュール
・インシュラー・ミナスキュール
・カロリン・ミナスキュール
・ファウンデーショナル・ハンド
・初期のゴシック
・テキストゥーラ・クワドゥラータ
・テキストゥーラ・プレシーサス
・ゴシック・キャピタル
・ヴァーサル
・ロンバルディック・キャピタル
・バスタード・セクレタリー
・バタルドゥ
・フラクトゥール
・シュヴァバッハー
・バスタード・キャピタル
・ケイドゥル
・ロゥタンダ
・ロゥタンダ・キャピタル
・ヒューマニスト・ミナスキュール
・イタリック
・ヒューマニスト・キャピタル
・イタリック・キャピタル
・イタリック・スワッシュ・キャピタル
・カッパープレート
・カッパープレート・キャピタル
・インペリアル・キャピタル
Contemporary Calligraphy : How to Use Formal Scripts Today
英国のGillian Hazeldine氏による著書。
道具や基本的なことについては写真も少なく、初心者には分かり辛いかもしれません。
ただ下に記載の書体については丁寧な解説がされていて、きっちり基本を押さえられる本です。
レイアウトやカラーについての記述もあります。
巻末のギャラリーも素敵です。
掲載書体
・ローマンキャピタル
・イタリック
・アンシャル
・ヴァーサル
The Bible of Illuminated Letters : A Treasury of Decorative Calligraphy (Quarto Book)
英国の Margaret Morgan氏による著書。
装飾文字をしたい方におすすめ。
ヴェラムの扱い、エッグテンペラ、ギルディングも詳しく書かれています。
リング製本なのも使いやすい。
美しい本なので持っているだけで気分が上がります。
掲載書体
・ケルト
・オットー朝
・ロマネスク
・ゴシック
・ルネッサンス2種
コンテンポラリーギャラリーも掲載
テクニック向上のための本
Encyclopedia of Calligraphy Techniques
Diana Hardy Wilsonによる著書。
ボーダーの作り方、カリグラム(文字が集合することで、ある形になっているもの)、レイアウト、手製本、マーク、ギルディングなどのテクニックの解説。たくさんの実例があり見ていて飽きません。
Encyclopedia of Colour Calligraphy
英国のMary Noble氏、Adrian Waddington氏による著書。
色彩についての本に思えますが、いろいろな方法のバックグラウンドの作り方にページの多くを割いていてとても参考になります。
ポインテッドペンの本
「カッパープレート カリグラフィー」シュテファニー・ヴァイゲレ 著 朝倉紀子 翻訳
こちらの本は「和書編」でも紹介しました。原書はドイツ語。嬉しいことに日本語版が出ているので迷わずこちらをどうぞ!
Ornate Pictorial Calligraphy
米国のE.A.Lupfer氏(1890-1967)による著書。
ポインテッドペンによるヘアラインで表紙のような鳥のイラストを描いています。
ここまで極められたら素敵ですね~
Calligraphic Drawing : A how-to guide and gallery exploring the art of the flourish (English Edition)
Schin Loong氏による著書。
スペンサリアン体やカッパープレート体のペンストロークを使って動物などを形作っています。
よく見ると中に文字も書いてあったり、遊び心たっぷりの楽しいカリグラフィーです。
簡単に書けそうに感じますが、一筋縄ではいきませんよ!
そのほかの参考になる本
Portraits of the Word: Illustrated in Expressive Calligraphy With Notes and Prayers by the Artist
米国のTimothy R.Botts氏による著書。
聖書の一節をカリグラフィーアートにした作品集です。
デジタルだったらたくさんのレイヤーがありそうなものを手書きでされているところがすごいですし、カラフルな色使いや画面構成など、作品作りの参考になります。
他にも何冊か出版されています。
クリスチャンの方へのプレゼントにもいいかもしれません。
Calligraphy : A Book of Contemporary Inspiration
スイスのDenise Lach氏による著書。
自然の作り出す形からインスピレーションを受けて文字をデザインし、画面に様々なテクスチャーを生み出し抽象画のようにも描いています。
元になる自然の写真と、そこから道具や書き方などをどうするかという考え方が参考になります。

おすすめが増えたら追加していきますよ!













武さん、こんにちは。
質問させてください。
私は完全に独習者なのですが、いよいよ作品を…という段階で疑問が湧きました。
それは、文字の著作権についてです。
色々な本の中の気に入った書体を練習してきましたが、これらをそのまま使って収入を得ていいものなのか、著作権フリー・商用利用可のもの限定なのか、情報を漁ったのですが、カリグラフィーに関しては、はっきりしたものが出てこないんです…。
持っている和書には「禁じます」的なことが明記されているので、単なる練習アイテムだったのね…とがっかりですが、洋書の方はどこにそれが書かれているのかさえ分かりません。
大変恐縮ですが、私の疑問にお答えいただけましたら幸いです。
何卒宜しくお願い致します。
ご質問ありがとうございます。お悩みよくわかります。
まず、アルファベットの基本的な形(AやBといった構造)や、歴史的に確立されている書体(ローマン体やカッパープレート体など)は、特定の個人の著作物とはみなされないため、それらを学び、使って作品を制作・販売すること自体は問題ないというのはお分かりのことと思います。
お悩みの部分は、「本に掲載されている作品としての字形」を使う場合ですよね。
これは単なる書体の使用ではなく、「その人のデザインの模倣」と判断される可能性があります。
カリグラフィーでは特に、同じ書体でも書き手によって微妙なバランスや形の取り方に個性が出ます。
そのため、
・基本書体のルールを理解した上で自分で形を組み立てているか
・特定の作例と見比べて「同じ形」と言えるレベルになっていないか
が重要な判断基準になります。
学んだ書体をベースに自分なりに再構成した文字であれば、作品として成立します。
と、説明するのは簡単ですが、いざ判断すると難しいと思いますので
「これは自分の字形として説明できるか」を一つの目安にしてみるといいと思います。
日本の書籍にある「商用利用禁止」といった表記は、多くの場合、その本に掲載されている具体的な字形や作例の使用を制限する意図です。洋書でも考え方自体は大きくは変わりません。
特に記載がなくても、原則として無断で商用利用することは著作権法で禁止されています。
私も最近まで悩んでいたのでこのような判断にたどり着きました。
また、モヤモヤするくらいなら出さない方がいいと思っています。
これで答えになっていたら良いのですが。