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【絵の具を使った書き方】カリグラフィーをガッシュで書く方法を解説します

ファウンデーショナル体でサンキューと書いた

カリグラフィーの作品を作るのなら、ガッシュで書くのが向いています。
なぜなら耐久性の面でインクやマーカーより優れているからです。

なので私は練習の時からガッシュを使うのをおすすめします。

ガッシュは不透明で発色もいいので白い紙にコントラストよく映えますし、インクで書いているときよりなんだか上手くなったように見えると思います。

でも、絵の具を使うのなんて中学生以来。もう道具もない!なんて方にとっては必要な道具や絵の具の使い方が分からなくてなかなか挑戦できなかったりしていませんか?

今回はそんな方のために分かりやすくガッシュで書く方法を解説します。

道具を用意する

ガッシュで書くときの道具

絵の具:お好きな色のガッシュ。下記のものがおすすめです。
・ニッカー デザイナースガッシュ
・ホルベイン ガッシュ
・ウィンザー&ニュートン デザイナーズガッシュ

そもそもガッシュって何?透明水彩絵の具との違いは? などはこちらの記事↓を参考にしてください。

溶き筆:絵の具を溶いてペンにつけるための筆なので、穂の長さが1cm位の細いものであればよいです。特に書き味は考慮しません。使いたい色の数あると便利です。

パレット:少量の絵の具を混ぜるので梅皿がおすすめ。陶器なのでプラスチックのパレットのような色移りがなくきれいに保てます。

筆洗:ジャムの空き瓶なども使えますが、3つあるといいですね。(洗い用、すすぎ用、足し水用)
私は三つ重ねて収納できる筆洗を愛用しています。

精製水が一番ですが、水道水でもいいです。精製水はドラッグストアで手に入ります。

スポイト:水を少し入れるのに調整しやすいです。

ペン:ここではスピードボールのC2を使っています。

:ここではナカバヤシのロジカルノートを使っています。

試し書き用の紙:コピー用紙でもなんでもいいですが、書きたい紙と同じにすると書き味が分かりやすいです。

ぼろ布:筆を拭いたりペン先を拭ったりするので、タオルではなく着なくなった綿素材のTシャツなどが向いています。

コピー用紙など:ペンを持つ手の下に敷きます。

絵の具を溶く

まず梅皿に絵の具を出します。画像では5㎜くらい出しました。絵の具を切るときは爪楊枝などでチューブの口元を切るときれいに切れます。口元に絵の具が付いたまま蓋をすると固まって開かなくなるので、なるべく口元はきれいに保ちましょう。

絵の具を爪楊枝で切る

絵の具と一緒に透明な液体が出てくることがありますが、これはメディウムなので混ぜてしまって構いません。しかし顔料に対して多すぎるとテカテカした仕上がりになるので調整してください。

スポイトで水を5滴ほど落とします。

絵の具にスポイトで水を垂らす

溶き筆でだまがなくなるまでよく混ぜます。

梅皿の絵具を筆で溶く

水加減は慣れるまではなかなか掴みにくいのですが、コーヒーフレッシュくらいかそれより少しゆるいくらいのとろみになれば良いでしょう。

ペンにつける

ニブとレゼボアの間に絵の具を入れるのですが、絵の具のついた溶き筆を隙間に入れるのではなく、隙間を横からなでるようにして絵の具を入れます。

量はこのくらい↓

ペンに絵の具を入れたところ

ペンについてはこちらの記事を参考にしてください。


書いてみる

いきなり絵の具は出てこないので、 試し書き用の紙に絵の具が出てくるまで書いてみます。
なかなか出てこない場合はペンの先に少し絵の具を付けてみてください。
また、絵の具の出具合や濃度も確認します。

試し書き

文字を書いてみます。
持ち方は鉛筆と同じです。親指が飛び出ていたり、変な持ち方をしてる方は「正しい鉛筆の持ち方」でお願いしますね。
手の油が紙に付くと絵の具を弾いてしまうので、右手の下にコピー用紙などを敷いて書きます。
ファウンデーショナル体でthank youと書いてみました。

細い線がきれいに出て、インクフロー(インクの流れ具合)が良ければ絵の具の水加減が良かったということですが、そうでなければ絵の具や水を加減して調整します。

ファウンデーショナル体でサンキューと書いた

絵の具を付け足すタイミングとしては、文字がかすれる前、まだ少しペンに絵の具が残っている状態で付け足します。これくらいで足します↓

ペンの絵の具が減ったところ


書いていて時間がたつとパレットの絵の具の水分が徐々に蒸発してドロッとしてくるので時々水を足します。
また、色によっては顔料が沈殿するので、ペンに付け足す前によくかき混ぜてください。
ニブの裏側についている絵の具も固まってくるので、時々ニブを筆洗に浸してから布に吸い込ませるように拭き取るとインクフローが保てます。

どうしても絵の具の伸びが悪い時の対処法

ガムアラビックを使ってみる。

絵の具は顔料とメディウム(溶剤)でできていますが、水彩絵の具はガムアラビックをメディウムとしているので、これを加えると絵の具の伸びが良くなります。混ぜる量はほんとに1滴2滴です。

おまけ 【文字に色を足してみる】

せっかくなのでちょっと遊んでみましょう!

もう一色絵の具を溶いて文字の中で混色するテクニックを2つ紹介します。

ここでは緑色を用意しました。

A)ペン先に別の色をつける。

青色の絵の具が入っているペンの先に緑色の絵の具をつけて書きます。
すると…徐々に色が混ざった字が書けます。

B)文字が乾かないうちに別の色を筆でのせる。

青色で文字を書いて、乾かないうちに筆で緑色をちょんとのせます。
最初の青色は絵の具たっぷり目で書いた方が次に乗せる緑色が馴染みやすいです。

この方法で水彩紙(アルシュ・テキストウーブ)にも書いてみました。(写真下段)
にじみがよりきれいに出ます。

ノートとアルシュテキストウーブに書いた文字

後片付け

ガッシュは一度固まると水に溶かしても元通りにはならないので、使い切るかぼろ布に吸い込ませて捨てます。筆は根本までよく洗います。パレット、筆洗なども洗って乾かしましょう。

ニブはペン軸から抜き、歯ブラシを使って隙間についた絵の具をよく洗い流し、キッチンペーパーで拭いてから乾かします。

インクやマーカーより準備や後片付けが手間ですが、これもカリグラフィーの楽しみと思って素敵な作品を作るため頑張りましょう!

まとめ

ガッシュを使った書き方を解説しましたがいかがでしたか?

いろんな色、いろんな紙に書いてみてガッシュの扱いに慣れてください。カリグラフィーがさらに楽しくなりますよ!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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