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カリグラフィーで字形をうまくとらえるコツ【ネガティブスペースを見る】

ルビンの壺

突然ですが、
お手本を見て文字を練習しているとき、どこを見て書いていますか?

多くの人は文字の線そのものを見て書いていると思います。

横に真っすぐ引くのか、下に垂直か、斜めに引っ張るのかはらうのか、細くするのか太いままか、どのくらいの長さで止めるのか…などなど。

線自体をどうするのか考えながら書きますよね。

ほとんどの人が小学校から鉛筆の「書き方」から始まり書道の経験があるため、このような書き方が身に付いていると思います。
これはとても良いことなのですが、字形を捉える方法としてもう一つ身に着けると上達速度が上がるものがあります。

それは何かというと「ネガティブスペースを見る」という方法です。

ネガティブスペースとは何か

ネガティブというと「マイナス思考」というイメージの方が強いかもしれませんね。

この場合はそちらの意味ではなく、写真フィルムを現像したときにできるネガと同じ「反対の」という意味の方で(最近の若い人は分からない⁉)、文字ではない部分、線の外側の余白という意味です。

デザインの世界でも余白を上手く使うことが良いデザインになるので、この言葉はとても大事な用語となっています。

少し思い出してみてください。小学校で漢字を習ったとき、例えば「目」という字の中の二本線は三つの空間を同じ大きさになるように書きましょう。と習いませんでしたか?

この三つの空間がネガティブスペースです。

漢字の目

アルファベットの場合のネガティブスペース

アルファベットの場合、書体によってネガティブスペースの形も変わってくるのですが、

例えばファウンデーショナル体の場合は「O」が基本の形となっているので、ネガティブスペースも「O」のネガティブスペースと重なるものが多くなります。

ですからまず「O」を書けるようになるといいわけです。

ただここで問題なのがこの「O」が曲者で、納得のいくものを書けるようになるまでが大変なのです。

カリグラフィー初心者の方はこれを聞いてひるんでしまいますよね。どんな本を見ても「O」がどれほど大変かは多分書いてないと思います。これを言ってしまうともうどうにもスタートを切れなくなりそうだからです。

でも私は心を鬼にして言ってしまいます。「O」は永遠のテーマです…
これについては下記の記事をご覧ください。

スーパー楕円のアイキャッチ

ちょっと気分が重くなってしまったので気を取り直して、「永遠のテーマ」と言ったからには今、完璧に書けなくてもいい!と開き直りましょう(笑)

まず「O」のネガティブスペースがどんな形か見ていきます。

スケルトン的には正円なのですがブロードペンで書いた場合は楕円になります。
またペン角度が30°なので出来た楕円は左に傾いています。

ペンで書いたO

ファウンデーショナル体の「O」を書くときには外周の形にばかりとらわれずにこの中の楕円をきれいに書くように意識することが「ネガティブスペースを見る」ということになります。

スケルトンについて理解していた方が続きが分かりやすいので、スケルトンについて知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

ネガティブスペースを意識して練習してみる

「O」のネガティブスペースに慣れてきたら「O」のグループをまず書いていきましょう。

ブロードペンによるファウンデーショナル体

「O」のグループはocesbpqdgです。直線が入っている場合は楕円のどれくらいが削れているかを注意して見てください。これは「n」のグループnmhra、「u」のグループultへと繋がっていきます。

斜線のグループkvwxyzはネガティブスペースの三角形がどんな形かよく観察してください。

文字のネガティブスペースの先へ

文字自体のネガティブスペースが理解できるともう一つお得なことがあります。

文字と文字との間隔を揃えること(スペーシング)がカリグラフィーの美しさを左右しますが、その間隔が「O」のネガティブスペースを基準にしているので、この分量のイメージが身についているとスペーシングが上手くいくようになります。

「o」の内側のネガティブスペースなど、文字自体の持つ空間のことをカウンターと呼びます。
「o」 と「n」のカウンター量はほぼ同じです。

下記の例「spacing」という単語の文字の間の黄緑色部分は「o」のカウンター量と同じです。

このように文字が集まって単語になると、見るべきネガティブスペースも増えていきます。
そして単語が集まって文章になり、その文章を画面にレイアウトして作品になる・・・
と考えると、ネガティブスペースがいかに大切であるか分かりますね。

文字の間に色を付けてスペーシングを分かりやすくしたもの

スペーシングについては長くなるのでまた別の記事にしたいと思います。

まとめ

以上、ネガティブスペースを見ることが字形を捉えるコツということでした。

少し視点を変えることで見える部分が変わってくるのが分かると思います。そうすると脳にも刺激が加わりカリグラフィーのレベルがきっとアップします。ぜひやってみてくださいね!

最後になりましたが、もう一度ページのトップに戻って最初のイラストを見てみてください。
有名な「ルビンの壺」という絵のイラストです。ネガティブスペースに何が見えますか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

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